最大850mJ 小型　パルスYAGレーザー

TRLiシリーズ概要

TRLi レーザーシリーズは小型モデルであるNanoシリーズの技術を元に、より高いパルスエネルギーとより高い繰返し周波数を実現したフラッシュランプ励起Nｄ：YAGレーザーシステムです。
TRLiシリーズにはTRLi G(高ビーム品質、ガウシアン共振器タイプ)、TRLi ST(低ビーム拡がり角、安定型テレスコピック共振器タイプ)、TRLi HR(高繰返し安定型共振器タイプ)の3シリーズがございます。

発振波長は1064nmのほかに、532nm、355nm、266nm、213nmをラインナップし、倍波結晶ユニットをモジュール化しています。その為、簡単に倍波結晶ユニットの脱着を可能とし、特別な調整を行うことなく発振波長を切り替えられます。

また、TRLi Gシリーズは産業向け用途にも対応出来る様、非常に安定性のあるミラーマウントを用いた強固な共振器設計、長いフラッシュランプ寿命を有しています。

以下のように、パルスエネルギー、繰り返し周波数や共振器タイプの違いによって、3つのシリーズに分けられています。

共振器タイプ毎の特徴

ガウシアン共振器：TRLi Gシリーズ

ガウシアン共振器はGraded Reflectivity Mirror(GRM)を共振器内に使用している共振器デザインです。Graded Reflectivity Mirrorの中心部の共振光を発振する設計のため優れたビーム品質(M²値＜2)と低ビーム拡がり角を実現しており、特にレーザービームをより集光する用途に適しています。ただし、フラッシュランプを一定の繰返し周波数で駆動させる必要があるため、レーザーパルスの発振周波数の柔軟性が安定型共振器より劣ります。この為、ガウシアン共振器は不安定型共振器とも呼ばれています。

安定型テレスコピック共振器：TRLi STシリーズ

安定型テレスコピック共振器は安定型共振器内にテレスコープを内蔵することで、低いビーム拡がり角を実現する共振器デザインです。ビーム品質はM²値：3～4程度でガウシアン共振器よりM²値は劣りますが、発振エネルギー効率が優秀な為テレスコープの調整をする程度で様々な繰返し周波数下でも安定したビーム性能でお使い頂けます。

高繰返し安定型共振器：TRLi HRシリーズ

安定型共振器はフラッシュランプ励起Nd:YAGレーザーシステムの中で最も多く使用されている共振器デザインです。M²値はマルチモードですが、発振エネルギー効率が優れており様々な繰返し周波数設定下でも安定したパルス性能（パルスエネルギー、ビーム品質等）を維持してお使い頂けます。レーザービームはフラットトップに近い形状をしています。

性能比較表

性能比較表

Litron Lasers社TRLiシリーズは豊富な共振器タイプと優れたパルス性能から様々なお客様のご用途に対して最適な共振器タイプ、仕様をご提案可能です。
小型モデルをお探しの場合はNanoシリーズ(最大340mJ)、より高いパルスエネルギー発振モデルをお探しの場合はLPYシリーズ(最大3.5J)やLPY10Jシリーズ(最大10J)をご覧ください。

TRLiシリーズの紹介

新コントローラーの紹介

波長バリエーション